介護施設に行って日中にサービスを受けた後、そのまま宿泊することをお泊りデイと言います。
通常であれば一日泊まるだけであったり、数日だけ宿泊するのが一般的ですが、中には何十日も連続して利用する高齢者もいます。介護士としてお泊りデイの仕事をこなすメリットは、すでにある程度の情報がある相手と接するため、意思疎通の際に困る事が少なくなるという点でしょう。利用者と接する上で注意するべき点や、覚えておくべき個人情報などは、あらかじめ把握できているために、仕事がスムーズに行いやすいです。利用者を預ける家族にとってもそれは同じであり、日中お世話をしてもらった施設と同じ所で様子を見てもらえるので安心感があるでしょう。
しかし、お泊りデイは通所用の介護施設を宿泊施設として利用するため、プライバシーの確保が十分でない場合があります。介護サービスの一つとして宿泊を組み込んでいる大型の施設と比べると、どうしても他者の目にさらされる個人情報が多くなってしまうでしょう。そのため、日中とは別の視点で利用者に気を配る必要があります。お泊りデイの仕事は、最初から利用者の情報を持っている状態でスムーズに仕事をしやすいですが、それは利用者との距離が近くなりやすいという事でもあります。何かを行う場合には、思い込みで相手の気持ちを判断せずに、確認を取る必要があるでしょう。相手の意思に反する事をしてしまうと、クレームの原因となったり信用をなくしてしまう事にもなりかねません。